クテマ 4年目 |
Nikon D800E AF-S Nikkor 17-35mm、Camera Raw、Adobe Lightroom CC、HDR現像
部屋に露出を合わせた写真と窓の外に露出を合わせた写真2枚でLightroomのHDR統合機能を使ってみた。手持ち撮影だがうまく統合してくれた。
写真でおわかりのように天井と床間のフラッターエコー対策とSPケーブルをなんとかしたい。
我が家のクテマは2012年6月納品なので、もう4年目に突入。
いままでずっとクテマをよく鳴らそうと悪戦苦闘、いわゆる「オーディオ道」に堕ちた3年間だった。
結果、機材的には、
プリ:Goldmund Mimesis 37Sig(中古)
パワー:Telos350
CDプレーヤー:CH Precision D1 デュアルモノ
電源:中村製作所のアイソレーショントランスNSIT2000Plus Ⅱ 200V入力仕様
ラック:クアドラスパイア Q4D-Vent Twin
ルームチューニング:QRD ディフラクタル(拡散)、アブフューザー(吸音)
などを導入してきた。
恥ずかしくてとても知り合いには言えないほどの資金を注入。
マジコやアバロンやGIYAなど、ステレオサウンド誌などが宣伝する「オーディオライクなハイテク・ニューウェイブスピーカー」でなく、あえてクラシカルなコンセプトのクテマを選択したのは脱オーディオの道を進んで幸せになろうとしたからなのだが…。
あっけなく堕ちた。
クテマ納品直後のミニマムなシステム、Goldmundのプリメインアンプ Telos390.2とソニーSACDプレーヤー XA5400ESが聴かせる「そこそこな音」で満足していれば良かったのだが。
もうちょっとなんとか… という欲がクテマの中高域を鋭くさせてしまい、それを何とかしようして結局上記のようなシステムにまでなってしまった。
そんな3年間だった。
でも、今現在はなんとか悪くないバランスに取り戻せている。でもそれは機材のおかげでというよりは、スピーカーの置き方を部屋の短辺側に並べて置く縦長配置から長辺側に置く横長配置に変えたことが奏功したため、という落ち。
今、元のミニマムなシステムに戻して音がどれくらいダウン(?)するのか。もしかすると私の駄耳には変わらないかもしれないし、もっと良く聞こえるかもしれないし。とても恐ろしくてそんなことは試せないし、そんな気力もない…。
といった感じで、真実から半ば目をそらしつつも、今はそこそこ満足している。
よく聴くSACD、
ユニバーサルだとキョンファのチャイコフスキー バイオリン協奏曲の情念、
諏訪内のシベリウス バイオリン協奏曲の至上の美音、
エソテリックだとシェリングのベートーヴェン バイオリン協奏曲の押しつけがましい力強さ、
オイストラフのベートーヴェン バイオリンソナタ「春」「クロイツェル」のドライで陽性な音、
グリュミーオのモーツアルト バイオリン協奏曲#3&5のウェットな響き、
EMIはデュプレのエルガー チェロ協奏曲の憂い、
ペンタトーンだとユリアフィッシャーお姉さんのモーツアルト バイオリン協奏曲の楽しさ、
などなどバイオリンやチェロの弦のいろいろな響きをうっとりと味わっている。
以前の中高域の鋭さにおびえて恐る恐る聴いていた時より10dbも音量が上がった(37sigのボリューム表示で40から50へ)。ただ音量50だと、EMIのオイストラフが弾くベートーヴェン バイオリン協奏曲だけはいまだに耳が痛くなるのだが。
因みにGIYAなどのニューウェイブスピーカーの宣伝記事でよく記される「いままで聴いたことがない立体的な音」みないた音はしない。全くしない。
クテマとムンドとCH Precisionが聴かせる音はステレオ定位の楽しさという点からは多分「並」。専ら音色の多彩さを楽しむシステムなのだ。
まぁ投資額に見合う音かと問われれば「?」かもしれないが。
それは考えてはいけない。
さて今気になっていることは2つ。
1)
冒頭に記した機材にはあるアイテムが抜けている。
そう、ケーブルだ。ラインケーブル、SPケーブル両方共に手つかず状態。
どうしたらいいのか未だにわからないが、ひとつ気になるブランドがある。
ゼファンが扱うオーガニックオーディオのあれだ(笑)。
2)
Telos350が内蔵するDAコンバーター「Alize6」を作動させたらどうなるんだろうという興味も未だ持ち続けている。といってムンドの新品デジタルプリなどまっとうな素人が買う値段ではなくなってしまったし(ムンドそのものが超富裕層の中国人などのためのブランドになってしまった感あり。ステレオサウンド誌にも見放され日本では日の目を見ないブランドになってしまった)、24MEの中古を今更買うのもなぁという感じ。
アキュフェーズ ヴォイシングイコライザーDG58を37sigとTelos350の間にかませて、DG58のデジタル出力とTelos350のAlizeをつないだらどうなるだろうか。以前からやってみたいと思っていたが、ライカなどに散財したこともあり、実現の見通しは立っていない。
ということで、実は全然オーディオ道の煩悩界から抜け出せていないのだ。
もうひとつ、天井と床との間のフラッターエコー対策というルームチューニングの課題もある。それは長くなったので次回。