カイザーサウンド オーディオフロア |
PhotoshopCC 2015.5 HDR加工
一目でカイザー、いかにもカイザー、な感じになってしまった我がオーディオルーム。クテマとのミスマッチがちょっと痛い。今年は満開のナツツバキの花を見ながらオーディオ三昧。
3月19日だったから3ヶ月も前の話。
カイザーサウンドでオーディオフロアの施工をしてもらった。
1回目のクリニックで「もう十分」と思ったのだが、私がもたもたしているうちにいつの間にか材料の加工に入ってしまったとのことで、要はキャンセルできなくなってしまったのだ。
見積もりすらもらってないのに。
当日初めて見せられたポンチ絵みたいな設計図、ピアノ鍵盤がモチーフになっているらしい。振動をいなすというか響きを左右に広げるというか、何言ってんだかよくわからなかったが、カイザーサウンドのノウハウがぎっちり詰まった自慢の作であるらしいことは伝わった。
半日かけてフランスパイン材製だという大きなステージが完成。
このステージは楢材のフローリングに鋲止めされて撤去不可。げ、聞いてねーぞ。
パイン材特有のカントリー風の野暮ったさが気にはなる。
音はどうなったかって。
とても普通の音になった。
悪口じゃないよ。
「脱オーディオ」をテーマに始まったクテマとの暮らし。
それがいつのまにかド・オーディオにはまりこんで、明らかに普通じゃない音を鳴らすようになっていた。
それが購入当初の志を思い出させてくれる音になったということ。
当初、プリメインアンプのゴールドムンドTelos390.2とソニーのSACDプレーヤーSCD-XA5400ESをつないだだけのシンプルなシステムが聞かせてくれた素朴な音。
そんな原点にもどったような音。
社長がよく口にする「バーンと鳴る!」とかそんなんじゃなくて、上質な生クリームを口に含んだような、ソフトでスイートでキュートなサウンド。
クラシック向き。
バイオリン協奏曲のソロバイオリンが耳に心地良い。
この日はフロアの工事だけで終了。インシュレータなどのセールスは一切なかった。
金がないないと言い続けたせいかもしれない。
散財を重ねて重ねて、カイザーまで流れ着いて、そして原点にもどった。
果てしない遠回り。
最後に忘れられないのは社長の言葉
「このオーディオシステムは分不相応だ!」
がーん。
クテマとの暮らしに水ぶっかける暴言。余計なお世話だ、くそじじい。
カイザーサウンドの悲しい後味である。